「さかなメデリスト」って、なんですか?

と、聞かれたときには「生きざまです」と答えています。
海、磯、魚が好きであることを自覚する人ならだれでもさかなメデリストです。
なので、生き方が人それぞれ違うように形は違えど魚好きな人なら「さかなメデリスト」的なことは各々やっていらっしゃるのだと思っています。

この記事は私なりの「さかなメデリスト」をはじめるきっかけとなった2つの記憶について書きました。
長文ですがお暇つぶしにどうぞ。

海辺の記憶

私にとって海=磯。そして磯と言えば、地元ヨコスカにある燈明堂。
いま開発されつつあるこの場所は、かつてはごく地元の住民しか訪れない辺鄙な磯でした。

東京湾にちょこっと突き出る小さな岬は見晴らしも良く、生き物の種類も豊富で磯遊びにはもってこい。
とくに、普段見ることのできない海底があらわになる大潮の日は、最高の遊び場でした。

大きな潮だまりには逃げ遅れた小さなネコザメや、普段見られないサイズの大きなイソガニ。ひとつひとつの潮だまりを観察しながら、ゴロタ石をひっくり返しては、カニが慌てて逃げる姿を楽しんだり、イワガキをイソギンチャクに餌付けしたり。ミズクラゲを投げ合うクラゲ合戦もやったなぁ。

生き物の名前もよく知らないまま、クタクタになるまで夢中で遊んだことが忘れられません。

海に食べ物が落ちている!

この衝撃は大きかった。

磯遊びでのもう一つの楽しみが「たま拾い」。タマ(と呼んでいたけど、おそらくナガラミ)で作るお味噌汁は、子供ながらにその美味しさが分かっていたので、せっせと拾い集めてました。いまはたぶんNGだろうけど、天草を集めて干してトコロテン作りに挑戦してた記憶も。

海から食べ物が生まれる。
海には楽しいとおいしいが詰まっている。
秘密基地のような海辺での記憶が私の「さかなメデリスト」的原風景です。

水中の記憶

タブーな楽しみ?

海での遊び方が磯遊びから、スキューバダイビングに変わると観察対象が一気に広がりました。
潮だまりで出会う魚は、せいぜい10センチにも満たない小魚たち。
それでも十分、大興奮して眺めていた私にとって、初潜水で30cm超えのマダイとの遭遇は強烈でした。

悠然と泳ぐその姿に呼吸をするのも忘れて見入っていたら、マダイと目が合った…!
その瞬間、「可愛い!」と「美味しそう!」が同時に沸き起こりました。
一瞬にしてタブーな楽しみを覚えたような、背徳感に似た気持ち。
なんだ?この説明つかない感情は!?

ダイバー仲間に話しても共感得られず、あのモゾモゾ感をどう表現すればよいのだろう?
いやそもそも、食べ物を可愛いと感じるのはいけないのだろうか?

どちらの感情もウソじゃない

可愛い!
おいしそう!

どちらも私の中に確かに存在した感情。
タブーに挑戦というほど大袈裟じゃないけど、なにかと窮屈な今日この頃。
自分のココロを自由に楽しむことくらい、いいじゃないか。

水中やガラス越しにただ魚を見るだけじゃない
皿上の調理された魚をただ食べるだけじゃない
魚と出会ってから食べるまでを一貫して関わり合う。
そんな楽しみ方をしよう!

こうして、魚を愛でる10か条がうまれ、さかなメデリストが誕生しました。

だれでも「さかなメデリスト」

魚を愛でる10か条を実践れば、アナタも「さかなメデリスト」です。

わかっているようでわかっていない自分のココロ。
魚と見つめあううちに自分では忘れていた原風景の記憶がよみがえるかもよ。